手づくりは最高のごちそう!
手間ひまをかけて作る楽しさ、美味しさを感じて学ぶ料理教室「食の学校」。
毎月テーマが変わり、色々なことに挑戦できます。是非ご参加ください。
令和6年1月15〜17日。今回の食の学校は「みそ作り」です。今回の講師は河合廣美さんと村瀬奈織さんです。山間地域に伝わる、田舎味噌の作り方をお教えしています。味噌は気温の上がる夏を越さないと発酵しないことと、カビ類が発生しないように寒い時期に仕込みます。一般的には1月のこの時期に仕込むことを『寒仕込み』、4月頃仕込むことを『花仕込み』と呼びます。味噌の原料は大豆、麹、塩で、蒸した大豆に塩と麹を加え、発酵・熟成を経て完成します。
大豆の準備
大豆を水に浸してから、煮てつぶす作業までは、前日に桧で仕込んでもらうため、家庭で行う場合の説明を行いました。ご家庭で行う場合は、圧力鍋で煮て、すり鉢でつぶします。この地方では豆麹と米麹を混ぜ合わせてつくるため、赤みそとは言わず、厳密には合わせ味噌(田舎味噌)になります。
豆麹・米麹を混ぜる
同量の豆麹と米麹を混ぜ合わせ、塩切(しおきり)と言って、全体に塩を混ぜ合わせます。
つぶした大豆を混ぜ合わせます。
全体に大豆を麹が均一になるように混ぜ合わせます。
空気を抜くように丸め樽の底に投げつけるように当て、さらに空気を抜きます。
樽に収める
ぎゅうぎゅうと押さえてしっかりと詰め込みます。
販売されている大量生産された味噌の味で慣れ親しんでいる子供達には、麹特有の香りによって、初めは手作り味噌の味を受け入れてもらえないかも知れません。なので最初のうちは、普段使っている味噌に混ぜながら味を調整して使い、慣れていくことが大切です。加工食品には人工的な栄養バランスの調整により依存性があると言われています。加工の工程でタンパク質や食物繊維など栄養素の多くが取り除かれてしまい、満腹を感じるメカニズムが失われてしまうのだそう。自然の素材には本来の栄養素が含まれ、正しく栄養を補給することができます。自然素材のみで時間をかけて発酵したものが昔ながらの味噌の味。現代社会の今となっては難しいことですが自然回帰は正しい食生活の姿なのだと思います。