手づくりは最高のごちそう!
手間ひまをかけて作る楽しさ、美味しさを感じて学ぶ料理教室「食の学校」。
毎月テーマが変わり、色々なことに挑戦できます。是非ご参加ください。
令和7年2月5日。今季一番の寒気が日本列島を包み、雪の降る日となりました。

今回の食の学校は「コーヒー自家焙煎」です。今回の講師は堅香子の石原理恵です。
まずは、堅香子にある焙煎機の説明を行いました。
焙煎とは
焙煎(ばいせん)とは、生豆(なままめ)を加熱して炒りあげることです。ロースト(roasting)とも呼ばれます。
焙煎の目的
- コーヒー豆の風味や香りを引き出す
焙煎の過程
- 生豆を加熱することで組織を膨張させる
- 化学変化によって香味成分を引き出す
- 豆内の水分を蒸発させる
焙煎の度合い
- 焙煎時間や熱のかけ方によって、浅煎り・中煎り・深煎りなどの焙煎の度合いが生じる
- 同じコーヒー豆であっても、焙煎度合いにより味わいは大きく変わる
焙煎の注意点
- コーヒーの豆の特徴をしっかりと把握し、焙煎時間や熱のかけ方などを調整する
- あまり焙煎を深くすると苦味が強くなってしまう
炭火焙煎について
炭火焙煎とは、コーヒー豆を炭火を使って焙煎する、直火式焙煎の一種です。炭火の熱でコーヒー豆の表面を温め、遠赤外線で内部を同時に加熱するため、焼きムラが少なく、コクのある味わいが特徴です。
よく、火力が一定したガス焙煎の方がムラが少なく、均一な製品ができるという意見もありますが、炭火焙煎の方がおいしいように感じます。
炭火焙煎の特徴
- コーヒー豆の表面と内部の火の入り具合を整えやすい
- 焼きすぎることを防げるため、成分の分解を促進することなく厚みのある味(いわゆるコク)を実現しやすくなる
- 焦げづらいため余計な苦みが加わることが少ない
- 炭火特有のスモーキーな香ばしい香りがコーヒーに加わる
炭火焙煎の注意点
- 火力調整が難しいため安定した焙煎には相当な技術力を要する
- 浅煎りでも酸味が弱くなる傾向がある
今回は、生豆を手編みに入れて、足助屋敷の炭を使って焼いていきます。火力が強いので、火から近いとすぐに焦げてしまいます。近からず遠からずの位置で振りながらじっくりと焼いていきます。
しだいに豆の皮が剥がれて落ちます。
深煎りになりすぎないように
炭火焙煎は難しく、浅煎り、中煎り、深煎りなどを煎り分けることは難しいので、豆の色合いを頼りに中煎りになるようにします。
写真のような焙煎でストップします。
香り高くコクがある
炭火焙煎の良い所は、遠赤効果により豆の中まで火が通り、芳醇な香りを楽しめることと、コクのある味わいを楽しめます。豆の種類にもよりますが深煎りになるほど酸味が抜けていきます。
焙煎後は、不純物や未熟豆などを選別する必要があります。生豆の段階で選別する場合もありますが、足助屋敷では焙煎後に選別しています。未熟豆だけで挽いたコーヒーもさほど不味いわけでは
ありませんが、石が混入している場合も多々あり、ミルを壊してしまうので選別は必要です。
まとめ
キャンプなどで淹れるコーヒーは最高ですが、自分で焙煎までしたものなら、なおさらでしょう。手間暇かけて手作りしたものがおいしいのは、やはり最高のごちそうであり、
食の学校の神髄と言えます。