手づくりは最高のごちそう!
手間ひまをかけて作る楽しさ、美味しさを感じて学ぶ料理教室「食の学校」。
毎月テーマが変わり、色々なことに挑戦できます。是非ご参加ください。
令和6年7月10日。今回の食の学校は「麺つゆ作り」です。今回の講師は松井芳信さんです。松井さんは、塩の道づれ家で20年以上蕎麦打ちをしてみえる方で、つゆの味というものを教えていただきます。
出汁とかえしについて
家で作った麺つゆとお蕎麦屋さんのつゆはコクというか深みが違うと感じませんか?それは、『かえし』に秘密があります。松井さんは、昆布と鰹でとった出汁を醤油とみりんと砂糖で味付けした『かえし』を組み合わせることによって、深い味わいを出しています。
一番だし
一番だしとは、昆布と鰹から取った最初の出汁のことで、『二番だし』は汁を除いたところにお湯を足し、再度熱して出汁をとることを言います。三番出汁くらいまでとるようです。
かえし
かえしにはもちろんこだわりがあり、特徴のある醤油、みりん、砂糖を使うことで深い味わいを出すことができます。
昆布の出汁をとる
昆布だしは沸騰させないように気をつけます。沸騰させると、えぐみが出てしまいます。小さな気泡が出始めたら、火加減に気をつけて、丁寧に灰汁を取りながら十分に旨みが出たところで昆布を引き上げます。
再加熱
昆布を引き上げたら、今度は沸騰させます。そして灰汁を取ります。
鰹節を入れる
沸騰した昆布出汁へ鰹節を入れます。そして一番はじめに出てくる灰汁をとり、火を弱め約20分、出汁が澄んだら火を止めます。
これで一番だしが完成です。
二番だし
一番だしを取った時の鰹節を鍋に戻し、お湯を加え、同じように沸かし、濾したものが二番出汁です。
つゆ
辛汁:かえし1に対して一番出汁2の割合
甘汁:かえし1に対して、一番出汁2.4、二番出汁3.4
ざるそばなどつけて食べる場合には辛汁を用意します。また、かけそばのようにつゆも飲む場合は甘汁を使います。
辛汁、甘汁とも、かえしを温めたところに出汁を合わせ、沸騰させずに灰汁を取リます。
まとめ
どういうそばを食べてもらいたいかによって、味は違います。今は便利で手軽な希釈タイプのものが出回っていますが、こうした手間暇によって、一味も二味も違ってきます。そして料理のバリエーションも大きく広がってきます。